人材育成成果

経済統合とサステイナビリティ

人材育成:支援スキーム:調査研究支援スキーム(学生)

劉 曙麗 / 調査地域: ベトナム(ハノイ)

2009.10.21

所属 アジア太平洋研究科
学年 博士課程2年
氏名  劉 曙麗
日程 2009年10月21日〜2009年10月25日

調査地域

ベトナム・ハノイ

リサーチ目的

今回の研究活動は、主に博士論文の一部の内容をベトナムのハノイで学会発表を行った。目的は主に以下の三点となる。

  1. より良い内容な論文を完成するため、研究分野近い専門家、学者、発表者同士からのコメント・意見を頂きたい。
  2. その他の発表者の論文発表を聞き、アジア研究に関するフロンテア―を知りたい。
  3. 研究者同士の討論・交流を通じて今後の研究活動にも活かしていきたい。


研究課題

日本企業の対アジア進出に関する経済分析は、日本とアジア地域内外の経済関係を理解するには重要なテーマである。投資受入(国)地域の直接投資を引き付ける要因は、市場規模、インフラ整備、労働コストなど伝統的な要因以外、国際生産ネットワークを活用できる集積効果という要因が挙げられる。今回発表予定する論文(Location determinants of Japanese direct investment by industry in China)は産業により求めている生産ネットワークと集積効果が異なるのかについて、日本企業の中国での立地をケースとして、日本東洋経済の『海外進出企業総覧』の個票データと中国の統計を活用し、実証分析を行った。

日本企業の対中進出する立地要因を明らかにすることは、それ自体大きな意味を持つのみならず、今後の日本企業の立地動向及びアジア地域内外の貿易の予測や分析にも繋がるものである。



成果

今回の研究活動は、主に博士論文の一部の内容をベトナムのハノイで学会発表を行った。

学会:Japanese Studies in Southeast Asia : The Past, Present and Future
Second International Conference of Japanese Studies Association in Southeast Asia
時期:22-23 October 2009
場所:Vietnam Academy of Social Sciences, Hanoi, Vietnam
パネル: Japan’s International Economic Relations(G4)
発表タイトル:Location determinants of Japanese direct investment by industry in China

本研究調査を通じて、得られた成果は以下のようにまとめられる。

  1. 口頭発表後、自由討論の時間を設けていた。Ateneo de Manila University のMs Elizabeth TAN、同大学のDr Rosalina PALANCAN−TAN、National University of SingaporeのAssoc Prof Hendrik MEYER-OHLEからのそれぞれの質問・コメントがあった。このように、研究分野近い専門家、学者、発表者同士からの有意なコメント・意見は、より良い内容な論文を完成することにとても参考になる内容だった。これらの内容は、今後論文の修正に反映できるようにしたいと思っている。
  2. その他の発表者の論文発表を聞き、アジア研究に関しては、誰か何の分野のテーマをどのように分析しているのかと視野を広げることもできた。パネルB1(New Trends in Japan's Political Development)、C1(Japan’s Bilateral Relationship)、E3(Firms and Trading)、F1(Japan-ASEAN relationship)などでの発表から、議論の進め方、分析のアプローチなど、勉強になったところは多くあった。
  3. 本研究調査において、先方から宿泊費の補助を頂き30人ほどの研究者と同じホテルに手配してくれたため、お互いの研究テーマ、研究環境などから、英語で論文執筆のコツまで、幅広い交流があった。このように、学会内外問わず、研究者同士との討論・交流はとても貴重な経験だった。
以上の経験と成果は、さらに努力するエネルギーになり、今後の研究活動にも活かしていきたい。

最後に、本研究調査に全面的にサポート・支援してくれたGIARIに感謝の意を申し上げます。



事業推進担当者


報告書


写真



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