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WUDSNとは

早稲田大学院生ネットワーク(WUDSN)とアジア地域統合のための世界的人材育成拠点(GIARI)

早稲田大学院生ネットワーク(WUDSN)は、2006年7月にシンガポール国立大学で開催されたAPRU博士課程学生会議におけるアジア太平洋地域の博士課程の学術交流に強い刺激を受け、2006年9月に設立されました。

APRU博士課程学生会議のモデルをベースに、早稲田大学院生ネットワークでは早稲田大学の博士課程の学生が、自らの研究成果を早稲田内外の研究者とともに研究発表をおこないます。

早稲田大学院生ネットワークでは、博士課程同士の横のネットワークはもちろんのこと、大学の先生、経験豊富な研究者、若手研究者、活動家、政府関係者、ビジネスリーダーとの縦の交流やネットワーク形成も視野に入れています。

WUDSN

2007年12月からは、早稲田大学アジア太平洋研究科グローバルCOEプログラム「アジア地域統合のための世界的人材育成拠点(GIARI)」から正式に活動を承認され、全面的なサポートを受けております。早稲田大学博士課程学生ネットワークでは、「アジア統合」に関連する研究テーマ――政治、安全保障、経済、社会、文化――を主に取り扱いますが、これに限定させるわけではありません。

アジア地域統合のための世界的人材育成拠点(GIARI)

アジアの地域協力や地域統合の議論が盛んになされている。現実に、域内貿易や直接投資など経済分野でのデファクトとしての「統合」は急速に進み、また域内における人的な交流もここ10年ほどのうちに格段と活発になされるようになってきた。こうした状況を背景として東アジアスタディ・グループ(EASG)、ヴィジョン・グループ(EAVG)などによる共同体構想も生まれてきた。そして2005年12月には初の東アジア・サミットがクアラルンプールで開かれ、東アジア共同体構築論が現実性を増した。しかし同会議では、イニシアティブをめぐって中国と日本の確執が見られるなど、思ったほど順調な滑り出しではなかった。他方で地域協力機構として着実に前進しているASEANは、当初の目標を繰り上げて2015年には安保・経済・文化の面でASEAN共同体を設立すると宣言した。

前進しつつもコンフリクトを内包しているこうした状況を鑑みながら、実はもっとも深刻な問題が、アジア統合を実現するための「高度な専門性を持った人材」が決定的に少なく、こうした人材の育成が喫緊の課題であると考えた。もちろん経済、安全保障、文化、環境、感染症などそれぞれの分野における個別の交流や協力は日増しに深まっている。しかし、これらの問題はすでに個別の問題として処理できるものではなく、また国益を超えた地域益の観点から取り組む必要性がますます増大している。そこで本プロジェクトでは、1)人材育成およびその拠点形成、2)各分野を包括する地域ガバナンスの理論構築、3)地域ガバナンス・危機管理メカニズムのネットワーク形成を目指す。

早稲田大学博士課程学生ネットワークのリーダーシップと積極的なアカデミックな活動は、上述の目的であるアジアの地域統合を主導することができる有能な人材を育成する典型となるであろう。そういった観点から、私たちは早稲田大学博士課程学生ネットワークを承認し、支援していく。

天児 慧
アジア地域統合のための世界的人材育成拠点・プログラムリーダー
早稲田大学アジア太平洋研究科長